[円卓会議]初の工場見学、燃料電池学ぶ ダイニチ工業(新潟・南区)で臼井中学校生

脱炭素社会の実現に向けて、地域の先進的な取り組みを学ぼうと、新潟市南区の臼井中学校の2年生約20人が11月1日、地元のダイニチ工業を訪れ、二酸化炭素(CO₂)の排出を抑えられる家庭用燃料電池システム「エネファーム」の製造現場を見学した。

新潟日報社が新潟県と共催する「にいがた脱炭素プロジェクト」のプログラムの一つとして実施される「中学生円卓会議」の一環。先月10月8日に臼井中学校で、ダイニチ工業社員による出前授業が行われ、生徒たちは燃料電池の仕組みなどを学んでいる。

この日はまず、生徒たちは担当者から同社のエネファームがどのようにCO₂を削減しているかの説明を受けた後、製造工場を2班に分かれて見学。製造ラインでは、社員が手際よく製品を組み立てる様子を、生徒たちは真剣な表情で見ていた。


同工場の学校に対する見学受け入れは、臼井中学校が初めて。工場内で説明する担当者は「企業秘密が多いので、見学中の説明内容は外部に漏らさないでください」と注意を促す場面もあった。工場内の見学の他にも、エネファームの発電で扇風機などを動かす実演をしたり、電動ドライバーでねじ締めを体験したりと、工夫を凝らした内容だった。
見学を楽しんだ、五幣幸輝さん(14)は「地球のことを考えた製品を作る会社だと分かった。とてもいい会社で、見学できてよかった」と話していた。
今後、生徒たちは学んだことをまとめ、来年2月9日に新潟日報メディアシップ(新潟市中央区)で開かれる「中学生円卓会議」で成果を発表する。