[Fニュース]新潟・津南町が中干し延長、2025年度に本格化へ 参加農家拡大に説明会
脱炭素農業を進める新潟県津南町は、水田の中干し期間を延長することで、温室効果ガスの排出量を削減するコメ作りを2025年度に本格化させる。24年度に町として行った生育比較試験を終え、農家向けの説明会を開いた。「中干し期間中に適度な降雨があったため、延長した水田と、しなかった水田との収量はほぼ変わらなかった」と報告した。津南町は2024年5月、農業由来のカーボンクレジットの申請手続き代行や販売を手がける「フェイガー」(東京)と、包括的連携協定を結んだ。24年度は2農業法人が約20ヘクタールで取り組んでおり、町は本格実施に当たり、参加農家の拡大を目指している。中干しは、出穂前に根元から過剰に枝分かれするのを抑えるため、田んぼの水を抜く作業。水を抜いている期間を1週間延ばすことで、メタン発生量を3割減らせるとされ、2023年に国の「J-クレジット」制度の対象に加わった。J-クレジット制度は二酸化炭素(CO2)やメタンなど温室効果ガスの排出削減量を国がクレジット(排出枠)として認証し、取引を可能にする制度。
