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県内初!
まちづくり「ZEH基準」で

第1話

新潟県は2050年カーボンゼロを宣言していますが、本県は戸建て住宅の割合が全国平均より多く、暖房由来の温室効果ガス排出量が全国平均の2倍となっています。

そのため住宅のゼロエネルギー化の取り組みが重要になります。

未来のチカラにいがた脱炭素プロジェクト7月特集のテーマは「住」。

太陽光発電などの再生可能エネルギーと省エネルギー設備を組み合わせて、住宅のエネルギー収支ゼロを目指す住宅「ZEH(ゼッチ)」などを紹介します。

県内初!「ZEH基準」でまちづくり

新潟市西区の住宅街の一角に、近未来の脱炭素社会を一足早く実現した住宅街「みちまち坂井つばさ」が誕生しました。

長さ約200メートルの遊歩道沿いに、県内外の住宅建設会社が手がけた19棟が並んでいます。すべて太陽光発電パネルと蓄電池が標準装備されています。

「みちまち」は遊歩道を中心にした統一感ある景観や、そこに暮らす人たちが快適で安心して生活できることをコンセプトの中心に据えています。その上で、国が2030年に新築すべてをZEH基準にすることを目指している動きを先取りし、これからの指針となるようなまちづくりが進められました。

開発した鳥屋野不動産(新潟市中央区)の西支店長、柴野順彦さんは「そこに住む人たちがより快適で安心して暮らせることを目指す中で、脱炭素にもつながる家づくりになったと思います。県内では初めての、一歩先をいくまちづくりを考えました」と話しています。

立地の良さや魅力あふれる景観、ZEH基準、充実した出展社がそろい、今春開催した住宅祭には16日間で約3000人もの来場があり、関心の高さをうかがわせました。

太陽光発電パネルと蓄電池は、東北電力グループの東北電力ソーラーeチャージ(T-SeC、仙台市)のあおぞらチャージサービスを採用。毎月定額の利用料を払うことで初期費用が不要で、太陽光発電と蓄電池が使えます。

日中使い切れなかった電力は蓄電池に充電され、夜間だけでなく、災害などのよる停電時には非常用電源として利用できます。

サービスの契約期間終了後は、太陽光発電パネルなどの設備は無償で譲渡されます。T-SeC事業開発部マネージャーの松田健輔さんは「通常時はエコな電気祭壇源活用でき、非常時の安心にもつながります。太陽光発電パネルの発電効率も向上しており、新潟県内でも関心は年々高まっています」と話しています。

「みちまち」は住宅際開催区画を含め、全110区画の住宅地になる予定です。今後建てられる住宅にも、太陽光発電パネルや蓄電池を推奨していくそうです。

エネファーム 自宅で電気をつくる

欧風のおしゃれな住宅がひときわ目を引く新潟市中央区の「ダイアテラス上所」。

ダイア建設新潟(同区)が住宅やマンション、公園などを配したエリア全体の開発を進めています。

一戸建てはこれまでに47棟が完成し、複数の住宅で北陸ガス(同区)の家庭用燃料電池「エネファーム」が導入されています。

エネファームは、各家庭に送られる都市ガスから取り出した水素を、空気中の酸素と反応させて発電する仕組み。

発電時に発生する熱でお湯を作るなどエネルギーを効率的に利用できるほか、二酸化炭素(CO2)の排出量や光熱費の削減効果が期待できるそうです。発電時に発生する熱で、温水を作る機能もあり、エネルギーを効率良く使うことができます。

ダイア建設新潟の営業部長代理、野村要さんは「エネファームを導入した入居者からは経済的だと喜ばれています。環境面でも優れており、今後も推奨していきたいですね」と話しています。

開放的な空間が広がるダイアテラス上所

これから家を建てるなら、新潟県版雪国型ZEH

新潟県では、通常のZEHよりも断熱性能が高く気密性が確保された住宅を新潟県版雪国型ZEH」として推奨しています。

断熱性能確保のため、その分の施工費用がかかりますが、住宅の省エネ性能が高くなるため、年間の冷暖房費を削減することができます。

新潟市の一般的な住宅をモデルとして試算すると、断熱工事費の増加額は6年程度で回収できる試算となりました(※住宅の大きさや環境など実際の状況により異なります。また、気密性能の確保のため別途費用がかかる場合があります)。

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