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ちょっとの工夫で地球がよろこぶ

アクション1 家の中からエネルギーを節約しよう

暑い日が連日続く。気象庁によると、新潟県の2023年の年平均気温は10年前より1・6度高かった。こんなに暑いと、エアコンの効いた部屋でキンキンに冷えたアイスを食べながら、テレビを見てくつろぎたくなる。ただ、最近気になることがある。こうも暑くなったのはなぜなのか。どう対処したらいいのか。疑問を解き明かしに町に出かけた。

まず、近年の暑さの理由を聞きに、県の環境政策課カーボンゼロ推進室を訪れた。同室室長の渡邊謙一さん(54)は「近年の記録的猛暑や平均気温の上昇について、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス増加による影響があるとされている」と説明。「石炭や石油などの化石燃料の使用でCO2は発生し、家庭で使っている電気を作る際などにも多くの場合CO2は発生している。身近なことでも一人一人が削減を続ければ、地球温暖化の抑制につながる」と話す。

家計由来の18%が住居から

2023年度環境白書によると、消費ベースで見た日本の温室効果ガス排出量の約6割が家計に由来するもので、そのうち18%が家庭での電気使用など住居からとされる。

家電を使うことで発生するCO2について、渡邊さんによると「CO2排出を抑える省エネの方法はいろいろある」らしい。

それなら、省エネ方法を家電のプロに聞きに行ってみよう。

冷蔵庫とエアコンが鍵

向かったのは、ケーズデンキ女池インター本店(新潟市中央区)。家電製品総合アドバイザーの石崎啓明さん(55)にお話を伺った。「家庭の電力消費は冷蔵庫とエアコンの占める割合が多い」と石崎さん。「冷蔵庫は詰め込みすぎに注意したり、冷気が逃げないように、扉の開閉を短くしたりすることで省エネにつながる」と紹介。「エアコンは、こまめにフィルター掃除をすることが大切」と石崎さんは強調する。また、エアコンの設定温度を見直すことで、CO2を月に2・4キログラム削減できる。(冷房時に27℃から28℃へ見直した場合・県試算)

10年前より冷蔵庫の消費電力が約4割削減されるなど、新機種は省エネ性能が高くなっているという。石崎さんは「買い換えるだけで省エネになり、電気代もお得になる」と話す。

省エネ方法を解説する石崎啓明さん

電気を使っても削減

電気をいつもと同じように使いながらCO2削減はできないだろうか。

本県に電気を供給する東北電力新潟支店に尋ねてみた。同支店販売本部の小野塚正徳さん(54)は「発電時にCO2を排出しない、水力発電などの再生可能エネルギー電源に由来する電気もある」と説明。通常料金プランに追加契約することで「気軽にCO2削減に取り組める」と紹介する。

地球温暖化防止へ、まず一人一人が、家庭で出来ることからチャレンジしてみよう。

阿賀町鹿瀬にある水力発電所(東北電力鹿瀬発電所・第二鹿瀬発電所)

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